声の心理学~声は人の印象を約4割も左右する

第一印象の55パーセントは見た目、38パーセントは耳からの情報とした有名なメラビアンの法則。見た目については、多くのアプリや雑誌、メディアでも取り上げられているのに対し、声についてはほとんど皆無なのはなぜなのでしょう?

声は約4割、人の印象を左右する。

確かに、人は多くの情報を相手に対して声によって与えているし、受け取ってもいます。例えば、ニコニコしている「見た目」なのに、声に怒気を孕みながら「全然怒っていないですよ」と言っていたら、声の情報か、それとも見た目の情報か、あなたならどちらを信じますか?

きっと、怒気を孕んでいる、という声の情報を信じますよね。そう、実は声の情報とは、見た目よりも『真実味』があると言っても過言ではないからかもしれません。それは、(何度もこのブログでも書いていることですが)「人は、声では嘘がつけない」から。

講演会でもしばしばお話しさせていただくことなのですが、人は言葉で嘘をつけても、声では嘘をつけません。これは、ラジオDJを始まりとして約20年声のお仕事をさせていただいて、確信したこと。例えば何かの宣伝をラジオでしていても、本当におすすめなものかどうかを、リスナーさんは見抜いてくださるんです。これは、テレビのナレーションでもそう。かの(めちゃイケなどで有名なナレーター)木村匡也さんもおっしゃっていたこと。「まず、自分が心からそう思っていなければ、決して視聴者さんに伝わらない!」と。

裏を返せば、本当に伝えたいことは、伝えたい!と思っていれば必ず伝わります。言葉選びが下手でも、言葉と言葉の間に間が出来たり、話の流れのリズムが止まったり引っかかってしまったとしても、伝えたい!という思いが確かにあるなら、その思いは声に宿り、必ず相手のハートまで届きます。言霊という神秘的な言葉もありますが、人は想像以上に相手からの思いをキャッチする能力に長けていると、私は思うんです。

ししおどしのように、音(言葉)がない部分も、また情報。声は、声そのものにも、また声と声の間にも、情報が宿っているのではないでしょうか。そう思うと、気負わなくていいと、きっと気が付くはず!そう、大丈夫、あなたの思いは、きっと伝わってるはず!!

この「声の不思議」、「声の魔法」、「声の心理学」をシリーズとして、このブログでもお伝えしていけたら、と思っています。次回は、superflyの歌声についてのエピソードを交えながら。93277C9C-3DD8-451F-B471-488D10B8F462