声の心理学その3~速度、ピッチ

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大尊敬するDJ先輩に、ラジオDJとしてデビューしたての頃教えてもらったことがあります。

「早口で話してごらん、元気に聞こえるから」。その方はラジオDJだけでなくNHKをはじめ多数のナレーションでも有名な方。(きっとそう言えばどの方のことかピンと来る人も多いんでしょうね!)

今、15年以上にわたるラジオ番組レギュラーを通じてそれが事実だということが分かります。しかも、不思議なことにトークのピッチを上げると、声の音域も変わるのです。早く話すと、声は高くなる。それが、相手に高揚感を伝播するのでしょうね!

アメリカ人の友人と話していた際、こういわれました。「生粋のニューヨーカーの英語はゆっくりだ」と。都会っ子はゆっくり話す?日本では、江戸っ子は早口、と言われていましたが…なんだか文化的に掘り下げていっても、この分野は面白そうですよね。

心理的な側面で言えば、人は興奮した時に早口になります。大勢での飲み会などの高揚感がある場では早口に、といったようにTPOによって話をするスピードを変えることが必要ということですね。

また、多くの人が早口で興奮しながら話している場所において、一人だけゆっくり話してみるとどうでしょう?実は、この方法は「落ち着いている、慌てていない、という好印象を与えることができる」というひとつのスキルです。

早口が元気な印象を与える一方で、ゆっくり話すことは落ち着いた印象を与え、信頼感を抱いてもらいやすいと言えます。

その場の空気をよく見て、話すスピードを同じで持っていくのか。それとも、敢えて外すのか。ぜひ実践してみてくださいね。