片思いである、付き合っているけどなかなか会えない、ありのままの自分を見せづらい、すれ違う、何か深入りできない気がしている、などなど。
そのうちどんな背景であったとしても役立つのが「相手の立場に立つ」という気持ち。ビジネスでも、「お客様の立場で考えよう」とか「部下の目線でマネジメントしよう」など、同じようなスキルが必要とされますよね。
例えば、会いたいのに、彼の仕事が忙しくて会えない。そんなとき、ただ会いたい!という気持ちをぶつけるのも、最初は可愛いと思われるかもしれませんが、度重なると「こっちの身にもなってよ」と、「疲れる女」の烙印がポーンと押されてしまう可能性が。この場合、忙しくて精神的にも肉体的にも疲れている彼の立場で考えてみると、彼女に会いたい気持ちはあれど無理、という状態なわけですから、会いたいと言われても困惑するだけ。あくまでも『次に会うのを楽しみにしている』という気持ちは最大限で伝えたうえでさらに一言加えるならば・・・彼からしてみたら『頑張ってる姿、かっこいい』など褒めてほしい気持ちも内心あるのではないでしょうか。
逆に、このケースの場合で彼が彼女の立場に立つとしたら、ベストアンサーは「同じ気持ちだよ」という言葉。彼女は会いたい、と思ってくれている。自分も本当にそう思っているんだ、忙しくて無理なだけで、というわけですから「会いたいのに会えない」と彼女に言われたら『しょうがないじゃないか』ではなく、「そうだよね、俺も本当に同じ気持ちだよ」と彼女の気持ちに寄り添ってあげれば、彼女の不満も和らぐはずなのです。
相手の立場に立つ。これは、完全・完璧には決して達成できないことだからこそ、よりうまくできるようになるためには自分と相手を主観・客観両面で見るスキルが必要となります。
心理学用語で、主観的に自分の目線で周囲を見ている状態のことをアソシエイト(一体化、主観化)、自分自身の姿が見えている状態のことをディソシエイト(分離化・客観化)と言います。まず、自分自身をディソシエイトしてみる。彼・彼女を困らせていないだろうか?など、考える幅が広がりますよ。