最近どんなことで笑顔になりましたか?楽しい時、嬉しい時、人は笑顔になります。これはとても自然なこと。
ところが、19世紀末にウィリアム・ジェームズという心理学者は、この可逆性を唱えました。
*笑顔になるから、楽しくなる。
*泣くから悲しくなる、といった仕組みの提唱です。
このウィリアム・ジェームズとほぼ同時期にカール・ランゲもまた同様の説を唱えたことから、「ジェームズ・ランゲ説」と呼ばれています。この19世紀末の二人の提唱から約100年の月日を経て、実はこの説は正しかったのだということが実験によって確かめられてきました。
例えば、こんな実験。
参加者に分からないように「表情筋の研究をしたいから、少し口角を上げてもらえますか?では、次は口を横に引っ張って歯を食いしばるような顔を…」といったように指示。それぞれの表情のとき、どんな気持ちだったのかを回答してもらったところ、
口角を上げて…といういわゆる笑顔の顔のときには楽しい気分に、といったように表情に連動して感情が左右されていることがわかったのです。
と、他にも様々な実験が、様々な心理学者によって行われていますが、難しい過程の話はここまで。
とにかく「笑顔になると、楽しくなる」というワケです。
私の母は、「悲しい時、辛い時こそ笑うんやよ」と、私が幼いころから教えてくれていました。子供の頃の私は、こんな心理学のお話《裏付け》は全く知らなかったし、おそらく母も知らなかったことと思うのですが、随分とこの「辛い時こそ、笑顔になって乗り切る根性」に助けられてきたなぁと思います。ありがとう、お母さん。愛しとるよ。
ぜひあなたも、だまされたと思ってやってみてください。例えば、眠い朝、不機嫌でもまず顔だけ笑顔になってみる。そして大きな声で家族に友人に仕事仲間に、口角を上げて「おはよう」と言う。
あなた自身も、そして周りの人もきっと、あなたの笑顔に「楽しい気持ち」をもらうはずです!