幼児期から小学生の間に自然体験をした人は、自己肯定感がはぐくまれている、というアンケート調査結果が存在します。また、昔から「子供を育てるなら田舎が一番」といった言い方もされてきました。これは日本のみならず、海外でも然り。
さて、これはいったいなぜなのでしょうか。
まず、自己肯定感はなぜ自然の中で育まれるのか?
それは、「たくさんの『失敗』を経験できるから」なのではないかと私は思います。
例えば、今私が住んでいる飛騨高山。
土地のうちのほとんどが山林で、我が家の場合も家の左には山。家の右には川。コロナ禍でも心配なく運動不足にならないように駆け回ることができる、「他に人がいない、家から近所の山」があります。
ちょっと小高い山の斜面を、山菜を採りに家族で行った際に4歳の息子も6歳の娘も、ズルッと少々滑りながらも上ったり下りたりしていました。一度ダメでも、もう一度やってみる。二度ダメでも、もう一回やってみる。
こういった単純な山登り(正確に言えば山の斜面のぼり、笑)にしてみても、自己肯定感がはぐくまれる要素はこちら。
1、途中でリセットできない。(ゲームと違って。)
2、上に登って初めて見られる景色があり、達成感が得られる。
3、登れた時、周りの家族・大人に褒めてもらえる。
4、登った喜び(山菜が取れた喜びも。)を一緒に、大人と対等に分かち合える。
この中で、最も重要な要素は1でしょうか。
登っていくうちに、だんだん上手にもっと上まで登れるようになる。これは、運動能力の向上に伴う結果であって、ゲームのように「リセットしてやり直したら3回目でうまくクリアできた」といったものとは異なります。
つまり、「失敗が、本当は失敗じゃなかった!」ということに、いずれ子供は気が付くのです。
「失敗を積み重ねた『おかげ』で、運動能力が高まり、成功につながった。」この体験ですね!
ゲームをリセットすれば、失敗の記録は残らない。ですが、自然の中で体験した失敗の記録は、やがて成功体験と共に子供の自己肯定感をグングン伸ばしていくはずです。そして、自己肯定感が充分育まれた子供は、チャレンジを恐れない大人へと成長していくはず。
今、失敗が怖い、という子供は格段に増えているのだそうですよ。だから挑戦しない、チャレンジしない。出来ること、得意なことだけしかやらない。苦手なことはやりたくない。今できないこと≒苦手なことだと思ってしまう傾向にある。本当に、もったいないことです。
ちなみに、山菜採りに行った際、「この葉っぱは食べられる、こっちはダメ」「この葉っぱは何の葉っぱ?花は咲くの?」こんな言葉が子供たちの口からポンポン出てきていました。好奇心も、生まれていたんですね。
自然の中で過ごす時間の大切さ。もちろん公園でもOK!
この、自然と子育てのつながりについて、シリーズでこのブログに書いていこうと思います。