妊娠すると、それまで以上に女性は自分の身体に気を配り始めます。
もちろん妊娠初期はつわりなどもありますが、出来る限り高い栄養価のものをバランスよく食べたい、と考えたりするんですよね。
日常の買い物も必然的に変化するはず。
そこに着目し、データ化されたものによると…
妊娠初期の女性は、マグネシウムやカルシウムといったサプリメント、並びに無香料の保湿剤を買いだめする傾向があることが発見されたのだとか。
保湿剤はお腹の肌のマッサージにも使いますし、妊娠に伴いむくみがちになる足のマッサージにも使うもの。つわりもあることから無香料をセレクトする心理も頷けます。
また、元々石鹸やコットン・パフなどを購入していた女性は、つわりなど関係ないはずの出産が近づいた時期に、急に無香料の石鹸や、大きいサイズのコットン・パフを購入することに加え、手の消毒ローションやタオルなどを買い求める兆候も見られたのだとか。
なるほど、これは生まれてくる赤ちゃんとの生活に備えてるワケですね。
こういった、妊娠前後や、出産を控える時期に買い物カゴの中身が変化する「行動心理学」が、なぜ敢えて調査されたのか?
それは、こういった行動心理がマーケティングに直接つながるからです。
特にクーポン大国アメリカでは、顧客の行動を先んじて捉えクーポンを送付するのが戦術になっているスーパーも。
上記の例でいけば、マグネシウムやカルシウムのサプリメント&無香料の保湿剤を一定の頻度以上に購入した女性を妊娠初期とみなし、何カ月か後には無香料の石鹸などのクーポンを送付する、といった感じ。
実際アメリカでは、こんな実話があったのだそうです。
高校生の娘の元に、赤ちゃんのゆりかごのクーポンが送られてきた。「妊娠を促すつもりか!?」と激怒した父親がお店にクレームの電話。しかし、なんと父親が知らなかっただけで、高校生の娘さんは実際妊娠しており、臨月近かったのだとか。
家族より実態を把握するスーパー!?あまり笑えない話ですが、それほどに行動心理学は有用だということの証明にはなりますね。
これ、まだ妊娠による変化や、性別や世代ごとの傾向の差異が研究され活かされているに留まっていますが、この先は…例えば恋人が出来た変化など個人の行動心理学がより細やかに研究されると、マーケティングにはかなり有効だとより注目されるようになるかもしれません。ネットショッピングの購入履歴から、「あなたへのオススメ商品」に本人がびっくりするほど活かされたり、ね!