名古屋市美術館へモネ それからの100年を観に行って来ました。
以前は、実はモネが少し苦手でした。
赤ちゃんを見たら可愛いと言わなくちゃいけないのと同様に、モネを観たら綺麗と言わなくちゃいけないような…押し付けがましい善意とでもいうような何かがある気がしたからです。
絵画は大好き。ゴッホが特に好きです。クラシック音楽ではモーツアルトよりベートーベンが好き。激情と生々しさのようなものに惹かれるのかもしれません。しかし、モネにはそれがない、と思っていたのです。
柔らかく、穏やかで静か。繊細で、まるでこの世界には美しいものしか存在しないと伝えるかのような色彩、またその神々しさを、私は退屈にすら感じていた気がします。
それに、不思議だったのです。ユトリロなど多くの画家が白を用い光を描けば、狂気とでも言うような空気感があるにもかかわらず、モネの白には狂気などはない。自然を愛でる生がある。
また、多くの画家が自分の存在や感情をキャンバスに刻みつけてきたにもかかわらず、モネの絵にモネの感情は見当たらない気がしたことも不思議だと感じていました。
しかし、今日、モネが描こうとしたのは光だけではなかったのだと感じました。光を描くには影がいる。喜怒哀楽を超えた息吹、モネの息遣いはそこに在る気がしたのです。
ただ、まるでそれは一瞬。モネの描こうとしたものはあまりに刹那的に思え、儚く、故に素晴らしいと胸を打つ真実があるのだと私には思えたのです。
若い頃には見えなかったモネ。今日、私はモネの何も知らなかったし、今もまだ何も知らないのだと痛感しました。何も知らないのだと知ることができたのが、今日の収穫。
それにしても、来ているお客さんは9割女性!モネのモテモテ度合いはすごいですね!7月1日までの開催なので、またモネに会いに行きたいです。
さて!そして、今日のスタイルプラス収録は、
街角スタイルと、三重県の絶景スポット紹介VTR。ぜひ日曜の正午よりスタイルプラスご覧ください!