友人との待ち合わせで喫茶店に入った時、出迎えてくれた店員さんがアニメ声で少し驚いた。
高くて可愛い声で、一生懸命話す。ハキハキして、他の店員さんよりすごく一生懸命に見えます。頑張り屋さんだな!と好感も持ちます。
さて、ここで素朴な疑問。入店して出迎えられた時、なぜ自分は驚いたんだろう?
そこにはまず、「喫茶店とは落ち着いた雰囲気であるはず」という私の先入観があって、
たぶんその「落ち着いた雰囲気」からアニメ声は掛け離れたイメージだからなんだろうと思います。
アニメ声にこそ落ち着く!という意見もあるでしょうが、よく心理的には「好きな男性の前では声がワントーン上がる」と言いますよね。
「うちのお母さん、電話出る時は声高くなってもしもしって言うわ」というのもいい例。好かれたい、よく思われたい、という意識が声に表れる仕組みです。
アニメ声の知人は、「これが私の地声なの」と言います。「逆に、低くとか喋ろうとすると無理してる感じがする」と。
声と心理について、アメリカで発表されている論文にこう書かれているのを目にしたことがあります。「事故などによって記憶を失った患者は、その家族友人が評するに事故前に比べて声が低く、あるいは高くなることが多い」というものです。記憶を失うと、一般的には声帯に一番無理のない音域で話すようにるのだとか。
おそらく、生活するうちに「もっと信頼されたい」という意識が日常づ働けば女性でも声は低くなり、「もっと好意を持たれたい」と日常的に生活していれば声は高くなるのでしょう。
自分の声、というのは不思議なものですね。
私は26歳でZIP FMの朝番組を担当させていただいたとき、低く喋ることを強く意識しました。
スタイルプラスも、29歳でレギュラースタートした当時は、もう少しトーンを低く、という指示やアドバイスを頂戴していました。そうして、今やっと、その低さが 等身大になった気がしているのです。
これからのナレーターとしてのお仕事は、ありのままでニーズにお応えできるのではないか、と楽しみなんですよ。
と、ちょっと話題が私自身に偏りすぎましたが、
あなたはいかがですか。
自撮りしたビデオから流れる自分の声は、あなた自身がイメージする自分らしいものでしょうか。
さて、冒頭の喫茶店の店員女性に話を戻しますが、実はお節介なことに一つの心配が。
声帯にちょっと無理して高い声で話すのが 普通、であるなら、がんばることが普通、という状態で暮らしていることにならないかな?ということです。
可愛い彼女が、時にはヘビメタの極低音ボイスでカラオケシャウトするようなストレス解消をしていますように!