豊かな自然と子育て4

生まれた瞬間から赤ちゃんに対しては「アタッチメントが重要」だと、どの育児本にも書かれています。ベビーマッサージが人気になり、4歳までにいかにアタッチメントを持てるかどうかが子供の情緒の安定を左右する、とも言われます。

私も同様に子供が小さかった頃は「ちゃんとアタッチメントによる刺激が足りているかしら」と悩み、歩けるように、走れるようになったころには「運動刺激を、しっかり脳に与えて神経細胞を活性化させてあげられているだろうか」という風に不安になりました。そして今もまた、「適切な刺激を子供に対して与えてあげるという親の責任をしっかり果たせているだろうか」という、まるで呪縛のような(笑)心配や不安は、消えることがありません。

子供の才能を開花させてあげたい。子供が持っている力を伸ばしてあげたい。その子らしさというものをのびのび育ててあげたい。

そう思えば思うほど、ある程度まんべんなく、いろんな刺激を与えてあげたいと思う。実は、やはりそれには自然環境というのが、最適なんです。

 

少し余談になりますが、小学校でも英語教育が義務化され、まだアルファベットを書いて練習といったお遊び程度ではありますが公立小学校一年生の娘も英語の授業を受け始めています。

ここでポイント。言語能力が伸びるのは、8歳から10歳だと言われているんです。脳の言語野が最も伸びる時期なんですね。ですから、まだ母国語も話せないような赤ちゃんの小さいころから英語教育を始めたら、誰より先に英語がペラペラに、というのは、脳の構造からすると若干無理がある期待ということになります。

1歳から読み聞かせが推奨されるのは、聴覚刺激と意味をリンクさせる訓練に効果的だから。ワンワン=犬を理解する。緑色がどの色を指すのか分かるようになる。そういった、外的世界とのコミュニケーション能力をつかさどる脳の刺激が大切な時期とされているのです。

そして、4歳までは運動能力。どんなに遅くとも10歳までに経験したことがない身体的な動きは、大人になってもできないと言われているのだそうです。要するに、運動というのは神経の伝達によって起こるもので、その伝達をするための回路=道を人間が作ることができるのが遅くとも10歳まで、と言ったら分かりやすいでしょうか。道がなければ通れない。道を作るのが子供の時期にとっては大切。だからこそ、なんでもとにかくやらせてみる!というのは運動においては大切なんですね。

5歳頃には楽器。今申し上げた道=脳梁の発達にとてもお勧め。そして8歳頃になってやっと言語野の発達時期がやってきます。

これらの脳の発達は、ベースに睡眠と食事を必要とします。よく寝て朝目覚め、元気に過ごし、モリモリ食べて早寝早起き。だからこそ、ネットスマホゲームへの依存は睡眠を妨げる、と問題になっているんです。

好奇心が育まれる時期、運動能力が育ち時期、言語能力の発達時期。こういった、二度とない子供の頃ならではの成長過程を大切煮にする意味でも、スマホ依存を回避する対策という意味でも、豊かな自然の中で子供たちが遊ぶ時間を大切にしたいものですね。38378CEA-AB27-49B4-80CE-46FF8856AA5C