腕に手筒を抱え、その身一つで花火を打ち上げる勇壮な手筒花火。
飛騨高山では、地元の獅子舞、三味線、和太鼓と伝統芸能との競演で打ち上げられます。今年は181発。
手筒組は38名。20代から、ご高齢の7,80代の方まで凛とした立ち姿で、心がふるえました!
上の写真は、手筒組 組長の山下英次さん。地元で「山久」という旅館を営まれていらっしゃる方です。奉納花火として、第1発目を打ち上げた後、手には纏。川の中に設置された特設ステージから次々と手筒花火を打ち上げる組員に向かって、ずっと纏を掲げ続けていらっしゃいました。
とにかく、無事で。
勇壮な、勇ましさ、かっこよさに見る者の心は心打たれますが、その裏には第一に、無事であることを祈る姿があったのです。
2斤3斤(1斤=約600グラム)の火薬は、一気に火が付けばもちろん無事ではすみません。手筒に詰まった上面の、その面を焼いていくことで火花が上に吹き上がります。火薬の種類によって、その燃え上がりが左右されるのですが、燃え上がる火力が大きい火薬ばかりでは、一気に爆発してしまう。反対に、火力が弱い火薬ばかりでは、筒の内部に熱がこもって、途中で一気に爆ぜてしまう。
手筒花火を打ち上げる花火師の方々は、煙火協会によって毎年免許を与えられた人たちです。ですが、命を張って、手筒をあげる。その心意気は、手筒花火が生まれたといわれる江戸時代から変わらぬ熱いものなのではないでしょうか。
今回、天候にも恵まれ素晴らしい、記念すべき40回目となりました。
その様子を余すことなく放映した地元 飛騨高山ケーブルネットワーク HIT NET TV! 特別生中継番組にて、司会をさせていただきました。YouTubeで生配信されたほか、全国100局のケーブル局で放映。
浴衣が着られてうれしかった!老舗の呉服店がやっていらっしゃるレンタル着物 布久庵にて着付けをしていただき、道路向かいの「この道50年以上」という美容院にて髪をセットしていただきました!
これもまた飛騨高山ならではないでしょうか。