好きな人の好きなものは好き、
好きなものが同じ人は好き、というハイダーのバランス理論。
(3者間の関係性の積はプラス、というお話。)
家庭内でもその作用は存在しています。
大好きなママが大好きなパパは、大好き。
大好きなパパが大好きなママは、大好き。
夫婦間がうまくいっていれば、子供の心の中で、このバランス理論に全く「矛盾」は生じません。
しかし、夫婦喧嘩を目の当たりにしてしまったら・・・
パパが好き、ママも好き、でも、パパとママはとても仲が悪い。
これでは、心のバランスがとれません。
潜在的に敏感に感じる、心の中の「矛盾」を処理することなど、子供にできるわけないのだから。
パパとママが仲が悪いまま、
この矛盾を生じさせないための唯一の方法は
子供がパパとママ、どちらか一方の味方になってしまう、という図式です。
例えば、ママと一緒にパパの悪口を言う、とかね。
社会心理学的なバランスはそれで取れるものの、
決して「安心」の伴う矛盾解決ではありませんよね。
ほとんどの子供が、こういったケースの場合
どちらの見方もできぬまま(パパとママ両方大好き、という前提を抱えたまま)
「矛盾」だけを小さな胸に抱えることになります。
夫婦ゲンカだけでなく、
「妻が夫の仕事に文句をつける」とか、
逆に「夫が妻に『お前はダメなやつだ』などと言う」といった
日常の会話の中に毒舌を含む場合にも、
子供にとっての「矛盾」はとても大きいものです。
私はママになりたてで、まだまだ毎日が勉強勉強だけれど、
子供のまっすぐなまなざしに恥ずかしくない『親』である責任ってなんだろう、
そんな自問を絶えず自分に向けていきたいなと感じています。