花が教えてくれること

3月17日、38回目の誕生日を迎えました。

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母になって2度目の誕生日。

去年は娘の生誕100日と、私の誕生日が重なり、なんだか運命的なものを感じた次第です。

 

そして今年は、ZIP-FM MusicNavigatorとして最後の誕生日。

ラジオのリスナーさんから、年齢と同じ数のバラの花束が!

感動しました。

今、部屋にはバラのいい香りが漂っています。

 

ちょうど2週間後に最後のラジオのオンエアが控えているのですが、

ちょうどその日頃まで、この花は咲き誇ってくれることでしょう。

 

これは仏教の話ですが、

「なぜ仏前に花を供えるのか」。

 

それは長きに渡って「今」が繰り返された結果が「今、この時」であるが故です。

花は、芽吹き、咲き、そしていつか必ず枯れる。

命そのものの在り方です。

 

数年前実母が他界した際、親せきがこう教えてくれました。

「今は、母ちゃんが亡くなって悲しいろ。なんで亡くなってまったんや?

と、やり場のない問いかけをするはずや。

仏前の花はな、綺麗に咲いて仏様にも見てもらって、必ず枯れる。

それを繰り返しとるうちに、

これが命の在り方や、と気付かせてくれる。そのために飾るんやぞ。」と。

 

私は思いました。

「母の命があったおかげの、私と言う人間」であることを。

「今」を生きた花の美しさは、たとえそれ自体に終わりが来ようとも、次なる「今」に繋がってゆく。

それが生きるということなのだ、と。

美しく咲くことの意味。

ひとつの終わりの享受。

それを、花が教えてくれた。

 

諸行無常

有終の美。

 

そんな話をオンエアでしたことを、覚えていてくださったからこそ、

花束を贈ってくださったのだと思います。

 

そのリスナーさんはまだ私のZIP卒業を知らなかったはずなので

偶然の誕生日ギフトでしたが

必然性のある、今年だからこそ意味のある花束になりました。

 

今年の誕生日を、私はきっと忘れません。

「今」咲く、このバラの美しさも、きっと、ずっと。